歪みMANIA管理人の慎也(@ShinyaGuitar)です。
ここ数年で20w前後のミニアンプが勢いを増しています。
昔は「ミニアンプなんてどうせ大したことないんでしょ?」って思ってたけれど、今のミニアンプはどこのブランドも力が入っているのか、どんどんサウンドクオリティーも進化していて驚くばかり。
そして遂にBognerのフラッグシップモデルのアンプ『Ecstasy』の22wの小型アンプが登場しました。Ecstasy 25の実機をミュゼットジャパンで弾いてきたのでレビューをします!
この記事は
- Bognerのミニアンプが気になっている
- エクスタシーって名前だけど実際どうなん?
そんなあなたに向けて書いています。
Bogner Ecstasy 25

えーと、まずは初めにEcstasy 25って名前なんですけど、実際の出力は22wです。
めっちゃややこしくね?普通は25wって思うよね。まあ100wアンプも実際は出力を見たら120wとかあるから別に良いんですけどね。
3チャンネルアンプで、1chはクリーントーンでEQは独立しており、2と3chがゲインチャンネルでEQは共通です。その辺はEcstasyアンプと同じですね。
で、肝心のサウンドなんですけど、思ったよりエクスタシーに近いという印象です。
Bognerの多チャンネルミニアンプにATMA18ってのがあるんですけど、そっちはイマイチサウンドキャラクターが掴みにくかったんですよね。
だけど、こっちはエクスタシーの香りを残しつつも、小型アンプに特化して作られているなという印象です。
後述しますが、ミニスイッチが豊富でEcstasyアンプの使用感を受け継いでいます。
クリーントーンはパキッとしていて、ブライトスイッチでコントロールが可能です。
FRIEDMANのような素で綺麗なクリーントーンというより、硬質な感じで積極的に作りこむタイプです。GAINも付いているので、少しクランチ気味なセッティングも作れたり。なかなか実戦的なクリーントーンという印象です。
2、3チャンネルはおそらくEcstasyアンプでいうブルーチャンネル、レッドチャンネルだと思うのですが、サウンドの傾向は寄せていているなと。
ブルーチャンネルはオーバードライブ寄りで、煌びやかさと中域のBogner特有のぎっしり詰まった感が両立しています。
レッドチャンネルは少しハイが落ちている印象はあるのですが、ゲイン量が高めなのとサウンドの分厚さに驚きます。若干ですが、Ecstasy Customのような目の細かいさらっとした歪みに似ている感じがしました。
ブルーチャンネルで味のあるプレイをして、レッドチャンネルで80’sのリフをギャンギャン鳴らすと最高に気持ちが良いです。セイモアダンカンのJBピックアップを載せたストラトで弾くと、まさに懐かしの香りのあの音が蘇ります。
22wだからか若干ヘッドルームが狭いし、歪み始めも早いのでロックバンドのスタジオやライブに持っていくのはちょっと厳しいかな。出力が圧倒的に足りません。
だけど、自宅で弾くのであれば100wアンプを小音量で鳴らすより、これくらいのサイズのアンプの方がパワー管がドライブするようなサウンドを味わえるので個人的には良いと思います。
話は逸れますが、Bognerの1×12のキャビネットがあるんですけど、ずっと定番のスピーカーのVitage 30が入ってたんですよ。最近実験的にCL80っていうハイがスコンと抜けてくるスピーカーを搭載したキャビネットを弾いたのですが、こういう小型アンプにマッチしていて、小音量でもニュアンスや鳴っている感が出るキャビが最高に良かったです。
それもまた別でレビューしますね。
パワー管にEL-84Zを使用しているのですが、設計でここまで変わるんだなと…正直あんまり期待してなかっただけにちょっとびっくり。
コントロール

ミニスイッチが豊富で、様々なサウンドが作り込めます。
CHANNELは各チャンネルの切り替えスイッチ。BRIGHTスイッチは1チャンネルのクリーンに効くハイの調整スイッチで、DYNAMICが2と3チャンネルに効くパワー管をドライブさせた時のニュアンスを再現するスイッチです。
個人的に面白いなーって思ったのが、VINTAGEスイッチです。EcstasyアンプでいうPlexiスイッチで、オンにするとゲインを増幅させるBOOSTスイッチが無効になります。
2チャンネルでVINTAGEスイッチをオンにするとEcstasyアンプのブルーチャンネルのPlexiモードになり、3チャンネルでVINTAGEスイッチをオンにするとエクスタシーアンプのブルーチャンネルへと変化します。
こんなギミックが隠されているとは…フットスイッチでオンオフできないのが惜しいところですが、実質5チャンネルアンプなんじゃないかなーって思います。

ちなみにフットスイッチはこんな感じ。横に長いタイプで、ブーストのコントロールができるのはありがたいですね。軽量に作られています。
本体にスタンバイスイッチが付いているのですが、100wアンプに付いているスタンバイスイッチとは違うかなーと。
EL-84のアンプのほとんどはパワースイッチのみという作りが多いので、ミュートボタンとして考えるのがいいかもしれません。ちょっとエフェクターのつなぎ換えをしたいって時に押してミュートするのに便利ですね。
まあ俺ならそのままインプットからジャック抜いちゃいますけど。

裏にはちょこんとBITEスイッチが。まあこれはそのまんま音の食いつき感が変わります。
キャビネットシミュレーター付き

最近のミニアンプにはスピーカーに繋がなくても、オーディオインターフェースなどにそのまま突っ込めるキャビネットシミュレーターが搭載されているものが増えましたが、Ecstasy 25にももれなく付いてきております。
内部にダミーロードを搭載し、キャビネットを接続しなくてもレコーディングなどが可能です。
マイクの位置や向きを調整できるツマミもついているのでなかなか面白そう。Bognerでキャビシミュ付きのアンプが出たのは初めてじゃないかな?
時代の流れに沿ってるなーって印象です。
ケースの違い

今回Ecstasy 25にはメタルシェルケースとウッドシェルケースの2種類があるみたいです。
同じくBognerのATMA 18も後からウッドシェルケースが出たので予想はしていましたが、すぐに出てきましたね。
個人的にはメタルシェルケースは傷が入りやすいなーって思うのでウッドシェルケースがいいなー。キャビネットにも合わせやすいし。
まとめ

Ecstasyというフラッグシップモデルの名前を付けるってかなりの勇気だと思うんですよね。だってみんなEcstasyのあの音を想像しちゃうわけじゃないですか。
さすがにEcstasyそのまんまってことはないですが、同じ系統で22wにチューニングをしてきたって感じで見てあげるとかなりいいアンプなんじゃないかなーって思います。
そもそも100wアンプと22wのアンプって使いどころが全然違いますしね。
個人的にATMA 18は俺の心には全然響かなかっただけに嬉しいミニアンプが登場したなと。小さな箱のセッションくらいだったら持っていきたい。
キャビシミュも付いて遊べるアンプです。
ぜひ店頭で見つけたら試奏してみてくださいね。
あなたの機材選びの参考になれば嬉しいです。それでは!
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